さて、その翌日、朝6時、まだ日が登り切ってもいない冬ではあるがそこそこ快適な気分で目を覚ます。
外での野宿という事で実はけっこう凍死したらどうしよう。とか考えてたのだが、まったくそんなことはなかった。
朝の日の出を見ながらウルルの周りを歩くという事だが、
一周の10Kmコースと、半周の4Kmコースの二つに分かれていて、
運動不足だと自覚している僕は4Kmを選ぼうかと思ったが、
よくよく考えてみれば、こんな経験できることはめったにないし。と思って10Kmの方にした。
ちょうど朝日が入りはじめ、空が少しづつ明るくなってきたところでウォーキングスタート。
この時点ですでにエアーズロックの前についてはいるのだが、
とにかく巨大な岩、というよりほんとに地層というべき姿が僕らの視界を覆い尽くしていた。
写真に撮ろうにも1枚じゃあ全部入りきらないほど。
ここで注意しないといけないのは、エアーズロックには撮影許可ポイントと、禁止ポイントがあるといいことだ。
エアーズロックはアボリジニーの人々にとって神聖な物であり、ある種家のようなものでもある。誰しも家の中にずかずか入られて、無許可で写真を撮られたらいい顔しないだろう。そのような感じである。
そのまま、僕らはエアーズロックのウォーキングコースを進みながら、写真を撮ったり風景を見渡しながら、進んでいく。と
太陽が地平線から上ってきて、エアーズロックを赤く染め上げ始める。
太陽の光を反射して、赤く染まった大地は「ああ、日が昇ったのだ」という感慨に近いものまで起させたのだった。
そういえばエアーズロックの周りは完全に砂漠、なイメージを持ってる人は多いのではなかろうか。
実際には結構違う。
草が生えてないなんてことはないし、木だってまばらだが結構生えている。
僕は行ったことはないが、所謂サバンナ的な植物の生え方なんだろうと思う。
エアーズロックの写真は基本的に遠くからなので、意外と気づかないが、意外と、エアーズロックの表面はかなり穴が開いていたり、裂け目があったり、欠け落ちていたりした。
よくよく考えてみれば、当たり前のことだが、だが、なんとなく僕は「世界最大級の岩」といわれてつるりとした一枚岩なんだと勝手に勘違いしていた。
これもここに来てじっくりとみてみなければ一生そのイメージのままだっただろう。